(最終更新日 2018/12/26)

データの入手法と処理

本研究では, 1961年以降の海上保安庁海洋情報部 (7検潮所), 気象庁 (18検潮所), 国土地理院 (細島) の3機関により測定された潮位データを用います.

入手法

リアルタイムに近いモニタリングを行うため, 上記の各機関がホームページで公開している値をダウンロードして使います.

海上保安庁と気象庁の潮位データは1〜2年後に 日本海洋データセンター (JODC) により公開された場合には置き換えます. 1960年代のJODCに登録されていない期間は, 気象庁発行の「潮汐観測」の日平均を使っています.

処理手順

入手したデータのうち, 潮位や気圧が毎正時の値で与えられている場合には, それらを1日で平均して, 日平均潮位とします (0時から23時までの24個).

潮汐 (月や太陽による引力) による海面の昇降は黒潮などの海流とは無関係なので, 調和解析で予報する潮位を日平均潮位から除きます.

つぎに, 日平均潮位に気圧補正を加えます. 検潮所近傍の気圧は, 気象庁ホームページから取得します.

最後に, 1971〜2000年の平均値を除きます.

調和解析

調和解析および予報プログラムは, Foreman (1977) を用いています (このため, 分潮の定義が気象庁や海上保安庁と多少, 異なります).

「気圧補正後の潮位」を対象として, 年毎に前後2年を含む5年間分の調和解析を行い, 分潮の係数を求めます. これから長周期潮の Sa, Ssa を除いて潮位を予報します. 2013年以降については, 2008〜2012年の係数により潮位を予報します.